日本経済新聞朝刊コラム「美の十選」
2017年4月6日から4月24日まで、日本経済新聞朝刊の最終ページに10回にわたるコラムを連載しました。
「美の十選」という定番のコラムで、人気があるコーナーということだ。執筆者それぞれの内容によって、表題は変わり、今回の自分のコラムは「よみがえる実像 十選」としました。
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4月6日の第1選 高橋由一「宮城県庁門前図」(宮城県美術館)
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地塗りの中に見られる石灰質ナンノプランクトン
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4月7日の第2選 重要文化財「聖フランシスコ・ザビエル像」(神戸市立博物館)
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顕微鏡で拡大して見える頭光の線。黄色の線の下に濃緑色の線が残っている。
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4月11日の第3選 荻原守衛「重要文化財 女」(東京国立博物館)
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ブロンズ製作に関わった面々。前列右が鋳造を担当した故橋本明夫(当時教授)。
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4月13日の第4選 ヤーコブ・ヨルダーンス「ソドムを去るロトとその家族」(国立西洋美術館)
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天使の赤い衣の部分のクロスセクションを透過光で観察すると、ルーベンス作品の場合は絵具の塗り重ね回数が少なく、したがって断面が極めてシンプルな層である。
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4月14日の第5選 重要文化財 白練緯地松皮菱竹模様小袖」(東京国立博物館)
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修理前の状態。修理後は袖の長さ、身幅を大きくした。
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4月17日の第6選 ウジェーヌ・ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」(ルーブル美術館)
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作品を輸送してきたエアバス社の大型貨物機ベルーガから格納容器を降ろす様子。
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4月18日の第7選 重要文化財 紙本著色聖母子十五玄義・聖体秘跡図」(京都大学総合博物館)
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被聖天のマリアの部分を近赤外線で撮影すると、彩色の下から見事な墨線が現れた。筆の使い方から、日本人絵師のものと考えて間違いないだろう。
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4月20日の第8選 立原位貫「渓泉斎英泉作 今様美人十二景 おてんばそう 深川すさき弁財天」(アルテ・ビンクロ位貫蔵)
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立原位貫さんの自叙伝。スタートはジャズマン。
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4月21日の第9選 海保オルガン社製「リードオルガン」(陸前高田市立博物館)
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東京国立博物館本館大階段で行われた天に響けの録音。
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4月24日の第10選(最終回) 狩野永徳「国宝 檜図屏風」(東京国立博物館)
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修理は絵具の剥落止めから開始。
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