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2015年10月 3日 (土)

定年と年齢と責任

高校時代の同窓生と久しぶりに会った。2年前にあった東京在住の同窓生の集まり以来だ。元々、高校時代もそうだが、中学時代の同窓会にはほとんど出席したことがない。2年前の同窓会出席は自分としては相当思い切った決断だった。

60歳が目の前に迫っていた時期だ。60と同時に定年を迎える。これまで仕事(もしかしたら僕の仕事は研究とかと言った方が周りの人にはしっくりくるかもしれないが、自分としては仕事)に打ち込んで、友人を大切にしてこなかった。いや、相手に合わせる付き合い方をしてこなかった。だから友人も少ない。

これからでも遅くはない。自分を誘ってくれる人ともう一度友情を育もうと、思い切って同窓会に出た。そこで懐かしい面々に会うと、何もそこまで難しく考えずとも良かったと思えるように、旧友が温かく迎えてくれた。

その時に再開した友人のひとりと会った。会社の重役として長年働いてきた男だ。その彼が、退職を決断したと言う。彼の立場ならそのまま勤められる地位だが、いろいろ考えて辞めることにしたと言う。

急に訪れた体調不良がきっかけだそうだ。それまで思ってもみなかった体の不調に襲われ、仕事を続けるよりは退職を選択した。きっと彼も仕事に全てをかけてきた人生だったのではないかと想像する。その間のストレスが如何ほどのものであったか。

60歳という年齢が近づいたとき、長年のストレスに耐え切れずに、それまで一体であった体と心の調和が崩れたのかもしれない。60歳とはそういうものだ。先日会った日が会社勤め最後の日。その日に初めて、彼を通じてある会社の人を紹介してもらった。いわゆる人脈に頼ったと言うわけだ。

話が終わり、日本橋付近で別れた。ご苦労様。少し休んでから始めればいい。彼の背中を見送って、僕も反対方向に歩き始めた。


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