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2010年5月28日 (金)

保存という名のひかり(その1 プロローグ1)

プロローグ(1)

 早朝、日課の散歩が愛犬ラッキーと共に始まる。夏は日出ころの明るい朝、冬になると星が瞬く真っ暗な朝を歩く。散歩で出会う人々は季節と共に移り変わる。春から秋にかけて私の前を歩いていた人は、秋が深まると共に一人また一人と減って、冬になると周りには誰もいなくなる。こんな生活スタイルを始めて15年が経つ。

 散歩を始めて11年目の寒い朝、連日咳で苦しそうにしていたラッキーは静かに息を引き取った。散歩の出がけに苦しそうな様子なので、無理はさせないようにいつもの居場所に残して、一人で出かけた。帰ってみるとドアの方に鼻を向けて、僕を見送ったのか、それとも帰りを待っていたのか、まだ暖かい状態で、息を引き取った直後だった。11年間よく付き合ってくれたと思う。

 僕の同士ラッキー、心優しい家族。ラッキーは1995年の暮れも押し迫った12月にひょっこり我が家に現れた。妻が勤め先の近所で育った半野良犬が産んだ子犬を連れて帰ってきたのだ。子供たちが必ず世話をするからと泣きつくので、不承不承飼うことにした。ところが結局、朝夕の散歩は僕がすることになった。朝の遠吠えを少しでも鎮めるために、朝4時から散歩に連れ出したこともあったが、隣家の方が早くするときリがないからと言うので、さすがにそれは止めた。散歩を始めてしばらくすると自分の体の変化に気づいた。ウエストが締まり、ベルトを締める穴の位置がぐんぐん変わっていった。健康状態も以前に比べるとかなり良くなり、医者にかかる機会が極端に減った。朝の散歩は今の僕には欠かすことのできない日課になっている。

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